認知工学:設計のための認知科学

第22回日本認知科学会大会ワークショップ資料

以下に、第22回日本認知科学会大会において開かれたワークショップ「認知工学:設計のための認知科学」の資料を置きます。なお、このワークショップは、2005年7月31日の午後5時から7時まで、京都大学100周年時計台記念館において開かれました。

発表の際のプレゼンテーションファイル(パワーポイント形式)の一部をあげておきますが、会の様子を写したビデオなども可能な限り順次あげていく予定です。

案内

ワークショップ
認知工学:設計のための認知科学

企画者
三宅芳雄(中京大学)
話題提供者
  筧一彦(中京大学)
  片桐恭弘(ATRメディア情報科学研究所)
  橋田浩一(産業技術総合研究所)
  三宅なほみ(中京大学)
企画の趣旨
 人間の生活に関わるさまざまな道具やシステムを設計する上で、人の認知過程についての理解が必要になる場面は少なくない。実際、ユーザーインターフェイスの設計から教育学習環境の設計まで、道具やシステムの設計のための認知過程の解明がますます必要とされているのが現状である。このような現状は、認知過程の解明に基づいた適切なシステム設計が求められているという意味で、認知工学(cognitive engineering)が求められているとも言えるだろう。
 しかし、これまでに明らかにされた認知理論を単純に応用することで、現実の設計の問題が解決できると考えるのは間違いである。認知工学はそれほど簡単に成立しないと考えたほうがよい。認知科学の歴史はその成立の当初から現実の問題を解決するシステムの設計を問題にしており、「認知の設計」の問題の難しさについての理解を深めてきた歴史であるとも言える。一方で、これまでの研究が明らかにしたものの中には、単に難しさといった否定的なものばかりでなく、現実的な設計の指針もある。 このワークショップでは、認知科学の研究が現実の設計の問題に実際にどのように関わってきたのかを検討し、認知を設計する際の有効な指針をまとめることを狙う。一方で、設計の問題の検討を通して、認知科学という学問分野の成り立ちと本質をより明確にすることも狙いたい。話題提供者には、それぞれの行ってきた認知科学研究をもとに、認知の解明と現実の設計の問題との関わりについて話題を提供してもらい、フロアの参加者を含めて設計に役立つ認知科学研究の進め方について、討論する。
このワークショップの資料はhttp://miyakemind.com/jcss/workshop2005CE.html で参照できる。

プレゼンテーションファイル

ワークショップの狙いと問題意識 三宅芳雄

認知工学:学習科学への適用 三宅なほみ

セマンティックコンピューティングと認知ソフトウェア工学 橋田浩一

デザインの認知科学 片桐恭弘